現在のエルメスと職人①

エルメスが大衆からとても高い人気を得ているのは、やはりエルメスが販売するものが大変素晴らしいということに他なりません。つまりその販売するものを作り出す職人はエルメスの命とも言えます。本当にエルメスは職人をとても大事にしているブランドなのです。 エルメスで働く職人はとても満足度が高いと言われています。彼らは自分が作る商品にとても自信を持っており、最高のものだと自分で認めたものしか市場に出しません。

現在の大量生産大量消費の時代にありながら、 熟練した職人による手作りにこだわるエルメスは 、職人をとても大切にしているということが伝わってくると思います。

効率を重視した機械化や、労働力の安い海外に生産を委託するブランドが増えているのは事実です。企業としてはこのように生産コストを下げることが収益につながるのは間違いありません。しかしエルメスはこのような形で利益を追求することはありません。馬具製造から始まったエルメスは、現在ではサビれつつあるフランスの古き良き職人文化を伝承することをとても大切に思っているのでしょう。 このように職人をとても大切にするエルメスは、一つの商品の生産の全ての工程を一人の職人に任せています。数多くの伝統工芸品は一人一人が特定の作業に特化した技能を有し、全体として大変素晴らしい商品を完成させることが多いでしょう。しかしエルメスは一つの商品を一人の職人に制作させるということを貫いています。そのため「ケリー」やバンキーのような大変人気の高いバッグは、どんなに熟練した職人だったとしても完成までに2日以上かかると言われています。そのため一人の職人がひとつのものを作ることにこだわり強い愛情を注ぐため、商品と言うのではなくもはや作品というものになるのです。

こうした一人の職人よって全ての工程を行う製品は何もこのような人気の商品だけではありません。エルメスでは、ほとんど全ての商品に対して一人で完成させる仕組みが用いられています。これによって職人は商品製作の幅広い分野に精通し、また高い技術力を維持しているのです。